馬見の基本ポジション

いつから馬を見始めるかがわかったら、次は馬を見るポジションを決める。これは
3つに大別できる。
①馬と目線を合わせた位置
馬の全体像を把握するには、パドックに馬が登場したときにこの位置に立つとい
い。全体的な仕上がり具合や、腹回り、腰回り、尻などに実がしっかり入っているか、
などをチェックしていく。
背の高さは人それぞれ違うので、馬と目線が合う位置を探し、馬を真横から見る
のが基本。ハミやシヤドーロール、ネックストラップなど、顔や首、鞍などに装着してい
る馬具をチェックするのもこの位置だ。

②パドックから少し離れた位置
各馬の全体像がつかめたら、少しバドックから離れた位置に下がってみよう。
バドック全体が見渡せる場所で、今度は前後を歩いている馬との比較(横の比較)
を行う。個々の特徴や体調を考慮しつつ他馬と比較することで、今回力を存分に
発揮できる馬や、レースの条件(芝・ダート・距離・競馬場・馬場状態)に適性がある
馬を探し出す。
最初の位置で見たときよりも、馬が良く見えることもあれば、その逆もある。見る場
所を変えることで、馬から受ける印象もまた変ってくるのだ。
このポジションでは、馬を高い位置から見ることになるので、『背割れ』など、真横
からでは確認できない部分のチェックも行うことができる。また、この位置では、他馬
との比較もしやすいため、気配の良し悪しを把握しやすい。気分良く周回できてい
る馬を見つけるのは、この位置がベストだ。
①のポジションで気配が良く見えた馬に関しては、この位置まで下がっても、変わ
りなく気配が良く見えれば大丈夫。

また、なかには、前肢の歩様が硬かったり、肩の出が悪いことが原因で、首を上
下に振りながらでしか歩けない馬もいる。こうした場合、①の場所では気配が良く
見えることもあるが、それは元気があって首を振っているわけではない。こうした『似
て非なるもの」lの判別をこの位置で行いたい。
③パドック最前列
競走馬はアスリート。脚元に不安を抱えている馬も少なくない。競走馬の脚元を
確認するには、バドックの最前列が最適だ。
ソエ(管骨骨膜炎)、骨痛(こつりゅう)、裏筋(うらすじ)や球節(きゅうせつ)の
腫れなどの脚元の疾患(しつかん)、裂蹄(れってい)や挫石(ざせき)、蟻洞(ぎどう)
など蹄(ひづめ)の疾患、それらを予防したり保護するための、特殊な形状をした
蹄鉄や装具を使用しているので、それらを確認するのもこの場所だ。
また、『硬い』『ぎこちない』『捻る』『つまづく』など、様々な歩様をチェックしたり、
蹄(ひづめ)や繋(つなぎ)の形状から、レースの条件やその日の馬場状態に適し
た馬を探し出すことができる、重要なポジションでもある。

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